Cases

お客様の課題は、
実際にどう解決したのか。

現場の課題と制約を捉え、AIと業務の仕組みを組み合わせて解決に取り組みます。

ここでは、6つの事例を通じて、課題、開発した仕組み、検証・導入で得られた結果をご紹介します。

本番運用の成果、PoCで確認した結果、今後の効果見込みを区別して掲載しています。

01

通信系コンタクトセンター

応対に埋もれた判断の根拠やノウハウを組織に残し、定型対応から例外への対処まで活用する。

コンタクトセンター 通信 業務自動化

宅内機器とネットワーク機器が相互に関係する技術サポートでは、利用者は「つながらない」「動かない」といった曖昧な説明しかできません。何を確認し、どう案内するかはオペレーターの判断に委ねられ、難しい問い合わせほど一部の熟練者へ集中していました。

鍵になったのは手順書の作り直しです。人が読む前提で書かれた記述を、AIが条件と分岐を正しくたどれる構造へ再構成しました。そのうえで、想定外の状況では技術資料や過去事例を参照し、通話から熟練者の判断や例外対応を抽出してナレッジとして蓄積します。

約1年間の共同開発で、実業務への適用を検討できる精度に到達しました。通常の問い合わせの多くを自動化でき、業務量を約40〜45%削減できる見込みです。レビューとテストを経て対応範囲を広げる設計で、人を増やす前提から知識を増やす運営への転換を目指しています。

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02

大手電子機器メーカー

数万点の製品群から、代替候補を短時間で提示。

電子機器 競合製品比較 販売支援

数万点の電子部品を扱うなかで、「現在使っている他社製品を置き換えたい」という問い合わせが全体の13%以上を占めていました。適切に答えられれば販売へ直結する機会ですが、候補選定にはカタログやデータシートの確認と専門知識が必要で、回答速度がそのまま営業機会を左右していました。

競合製品と自社製品の仕様を比較可能な形へ整理し、競合型番や要求条件から代替候補を自動で絞り込む仕組みを構築しました。候補ごとに一致点と相違点を示すことで、担当者は大量の資料を一から探すのではなく、絞り込まれた候補の妥当性を確認して最終判断できます。

概念実証では4カテゴリ・約1,000製品を対象にメーカー間の製品照合を検証しました。代替候補の調査に使うナレッジ1件(比較結果をまとめたもの)の作成にかかる時間は、従来の約90分から10〜20分程度に短縮しました。過去の比較結果は、営業・設計・製品企画でも再利用できる資産になりました。

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03

自動車リサイクル企業

60年以上の経験と市場データを結び、需要の変化を先取りする経営へ。

自動車リサイクル 仕入査定 市場データ活用

年間2万台を超える中古車を仕入れ、国内販売、海外輸出、中古部品、素材リサイクルへ振り分ける事業です。車両の価値は車種や状態に加え、中古車相場、部品需要、素材価格によって日々変わります。査定依頼が集中すると回答に時間がかかり、価格を即答できないことがそのまま仕入機会の損失になっていました。

中古車として売る、部品として販売する、素材として再資源化するという複数の出口から将来価値を見積もり、必要コストと利益基準を踏まえて仕入価格を逆算する仕組みを構築しました。主要な約200車種と約140種類の部品について市場情報を毎日収集しています。これにより、取引額の90%以上をカバーします。

事業判断の軸を「仕入台数」から「期待利益」へ移行し、仕入車両を増やすことなく部品生産量を約30%拡大しました。同じ経営資源から生み出す価値が高まり、査定の仕組みは仕入・生産・販売をつなぐ経営判断の基盤になりました。

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04

教員紹介会社

分散した人材情報から、スキルや資質を読み解き、案件への適性を見極める。

人材・教育 AIマッチング 既存データ活用

5万人を超える登録者から、学校の条件に合う候補者を選ぶ業務です。資格や科目だけでなく、経験や希望まで比較するために、担当者が分散した情報を確認する負担があり、判断もベテランへ集中していました。

既存の業務システムを全面的に作り直さず、人材情報を比較に使える形へ整理しました。必須条件と経験・希望の適合度を分け、担当者が共通の基準で候補を検討できる仕組みを構築しました。

テストケースの約90%で期待どおりの評価結果を得ました。これは採点結果の検証であり、採用の成功率ではありません。蓄積した情報を選定に使う基盤を整え、候補者の比較負担と属人性の低減を目指しました。

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05

大手半導体装置製造メーカー

限られた画像データで、孔異常の識別と表面状態の定量評価方法を検証。

半導体 品質検査 画像AI

微細孔が多数並ぶ部品では、閉塞などの異常と表面状態を確認する必要がありました。目視だけでは検査員による判断差が生じやすく、品質状態を共通の基準で説明することが難しい状況でした。

確認すべき孔異常の位置・種類を画像に示し、表面の変化をヒートマップで可視化する仕組みを開発しました。検査員が同じ判定材料を参照し、品質の問題を共有できる形にしました。凹凸の高さを直接測定したものではありません。

学習画像12枚という限られた条件で、複数の孔異常を識別・表示するPoCを実施しました。共通の品質指標へ発展させる方向性を示しており、判断差や見逃し率の低減は実運用で検証する対象です。

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06

主要テレビ局

担当者の記憶に頼っていた映像検索を、番組内容・シーンの特徴・出演者から目的の映像を特定する仕組みへ。

メディア・放送 映像アーカイブ 生成AI

長年の放送で蓄積した数万番組規模の映像アーカイブがあります。古い映像ほど番組名や放送日以外の情報が少なく、「ある出来事を扱った映像」「特定の人物が発言している場面」といった依頼には、担当者が記憶を頼りに候補を探すしかありませんでした。検索に時間がかかり、価値のある映像が活用されないままでした。

映像・音声・テキストをAIで解析し、シーン情報、キーワード、内容説明、要約、代表画像を自動生成しました。ニュース、情報番組、ドラマ、バラエティ、ドキュメンタリーの5番組を対象に、生成したメタデータが実際の検索・再利用に使えるかを評価しました。

1959年から1996年に放送された映像を含む検証で、キーワード精度は75.6%〜96.6%、別のドキュメンタリー映像では93.24%でした。画質劣化や音声ノイズを含む古い映像でも実用可能性を示し、検索・再利用の実用可能性を確認し、映像貸出に加えてライセンスや配信を検討するための判断材料となりました。

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