Knowledge Structure · Open Knowledge Format

Open Knowledge Format

公開仕様で、知識を交換・再利用しやすく。

蓄積した知識を別の環境でも利用できる形式で持つことは、将来の選択肢を広げます。Open Knowledge Format(OKF)は、MarkdownとYAMLフロントマターだけで組織の知識を表現するオープン仕様です。

Why It Matters

知識が、それを作ったツールに閉じ込められている

企業の知識は、データカタログ、Wiki、共有ドライブ、コードのコメント、そして担当者の頭の中に分散しています。それぞれが独自の形式とAPIを持つため、AIエージェントに必要な文脈を集めるたびに、個別の変換処理を作ることになります。OKFを公開したGoogle Cloudは、この状況を「知識が、それを作った場所に閉じ込められている」と表現しています(McVeety & Hormati, 2026a)。

特定のベンダーに閉じた形式で知識を預けると、次の問題が生まれます。

  • ベンダーロックイン:ツールを乗り換えると、知識を移すために大きな変換作業が必要になります。
  • AIごとの作り直し:新しいAIモデルやエージェントの仕組みを試すたびに、知識の渡し方を作り直すことになります。
  • 人が読めない:独自のデータベースに入った知識は、専用の画面がないと確認も修正もできません。
How It Works

仕組み

OKFは、2026年6月にGoogle Cloudが公開したオープン仕様です(v0.1)。考え方はシンプルです。

OKFのバンドルの例。1つの概念を1つのMarkdownファイルに書き、先頭のYAMLフロントマターに必須項目typeを書く。ファイルどうしのMarkdownリンクが、そのままナレッジグラフになる。OKF BUNDLE1概念=1つのMarkdownファイルsupport/returns.md---type: 手順書title: 返品受付の流れtags: [サポート]---# 返品受付の流れ1. 注文番号を確認する2. 条件は [返品ポリシー] を参照3. 送料は [配送料金] を案内リンク返品受付の流れreturns.md返品ポリシーpolicy.md配送料金shipping.mdリンクでつながったファイル群が、そのままナレッジグラフになる
OKFのバンドルの例:Markdownファイルとリンクによるナレッジグラフ(概念図)
  1. 知識の単位は、1つのMarkdownファイル:テーブル、データセット、指標、手順書などの「概念」を、1ファイルに1つずつ書きます。
  2. 必須項目は type の1つだけ:ファイル先頭のYAMLフロントマターに、概念の種類(type)を書きます。title、description、resource、tags、timestamp などは任意です。
  3. リンクで知識同士をつなぐ:ファイルどうしを通常のMarkdownリンクで結ぶと、知識同士の関係をファイルとして表現できます。
  4. フォルダで整理する:関連する概念をフォルダにまとめ、index.md で全体を案内します。この一式を「バンドル」と呼びます。

専用のデータベース、SDK、特定のクラウドは必要ありません。どのエディタでも読め、Gitで管理でき、ファイルとして持ち運べます。2026年7月のv0.2では、出典(sources)、生成と検証の記録(generated / verified)、再確認の期限(stale_after)、状態(status)など、知識の信頼性を示す任意の項目が追加されました(McVeety & Hormati, 2026b)。

Technica AIの設計方針

Technica AIは、貴社の知識をいつでも持ち出せる形で持つことを設計方針としています。AIKNOWで構造化した知識を、OKFのようなオープンな形式で出し入れできるようにすることで、知識は特定の製品ではなく、貴社の資産として残ります。

Benefits

導入効果

  • 製品への依存を抑えられる

    知識は標準的なファイルとして残るため、別のツールへ移す際にも、内容と関係を取り出しやすくなります。利用先の形式への対応、連携、権限設定は別途確認します。

  • 人とAIが同じものを読める

    Markdownなので、担当者が直接読んで確認・修正できます。AIエージェントも同じファイルを文脈として使えます。

  • 変更の履歴が残る

    Gitなどでバージョンを管理でき、「いつ、誰が、何を変えたか」を追えます。

  • 信頼性を管理できる

    生成・確認・更新の記録を付け、知識の扱いを判断する材料にできます。記録自体が内容の正しさを保証するものではありません。

Considerations

適用にあたって

  • OKFは公開されたばかりの仕様で、今後の改訂が予想されます。仕様の変更を追いながら対応します。
  • 機密情報を含む知識をファイルとして扱う場合は、保存先のアクセス権限と暗号化の設計が別途必要です。
Related Products

関連する製品

  • AIKNOW

    構造化した知識を、持ち出せる形で管理するナレッジ基盤。

  • AIKNOW Security

    機密ナレッジの保存と利用を保護します。

References

参考文献

Let's Talk

知識を、
システムを越えて活用するために。

既存の知識形式と、交換・再利用したい範囲を伺います。公開仕様に沿った表現と、移行・連携で確かめるべき条件を整理します。